今回は、マンションの相続について説明したいと思います。

 

 

 まず、マンションも不動産であり、通常の土地や建物と同じく、相続登記によって名義を相続人に変更する手続が必要となります。マンションは、専有部分と呼ばれる部屋と、他の住人と共有する敷地の部分に分かれており、専有部分の名義変更をすると、自動的に敷地権も移転することになります。敷地権のみ名義を変更することはできません。

 

 

 次に、司法書士の管轄ではありませんが、マンションの相続による相続税の申告に関し、最近になって最高裁より、ある判決が出ましたので、説明させていただきます。

 

 

 通常、相続税の算定となる財産の評価については、建物は固定資産税の評価額を基準とするのが慣例のようなので、今回もその評価額を基準として相続税の申告を行ったところ、国税局が鑑定評価額という別の基準を用いて評価を行い、争いになったというものです。

 

 

 この判決では、国税局の言い分が正しいということになったようですが、これは、被相続人がかなり高齢になってからマンションを購入し、明らかに相続税対策として行ったものという資料も多数あったため、本来の基準とは異なるマンションの評価を行ったということです。

 

 

 今後、相続税の対策のためにマンションを購入しようとされている方は、ご参考にいただければと思います。

土田司法書士事務所